理事長挨拶
香料による効果が正しく評価される未来の為に
機能性食品という言葉が我が国の国民に認知されており、健康増進に活用されていますが、摂取経路が経口ではない機能性原料については、いまだ法的整備がなされておりません。特に香料成分は、古くから健康増進および医療に役立てられており、最近では認知症の治療への応用や、がんにおける難治性不眠など、他に代替がない療法のために用いられております。
日本には、現在こうした香料の機能性を専門に取り扱う学会は無く、また調香師、アロマセラピストなどの関連職業群についても、香料の機能性を科学的に正しく用いるための教育がなされていない状態と言えます。また、関連職業についての学会や研究会は多くありますが、そのエビデンスを率先して得ようとする学会は現在のところ十分ではありません。
さらに、機能性香料の関連分野として、医学、看護学、工学、農学といった多様な学問群があげられます。しかし、現在のところそれら学問群と機能性香料との間の関係性はビジビリティに欠け、 その活動の実績を我が国の学術の発展に結び付けてゆく直接の手段を有していないことも問題と言えます。
以上を解決し、また学術文化の発展と機能性香料に関する科学の向上を資して、国民の健康と福祉に寄与するため、当学会が設立されました。我々は、香りのエビデンスを集積し、様々な分野にその機能性の魅力をお届けします。
香りに関わる皆様におかれましては、広くご参画いただき、私達と共に香りの未来を創る為、歩んでいただければ幸いです。
日本機能性香料医学会
理事長 神保太樹
副理事長挨拶
機能性香料のEBM創出の未来へ
6月より新たに日本機能性香料医学会副理事長を拝命しました、愛知医科大学病院先制・統合医療包括センターの福沢嘉孝です。
香料を医療に用いる学会・機構・協会等は、多々ありますが、コクランレビューが指摘している通り、大規模なデザイン性に富むEBMが不足しているのがこの関連分野での現状です。
今後は、より質の高いEBMを目指して微力ながら尽力する所存ですので、会員の皆様のご支援ご協力の程、何卒宜しくお願いします。
日本機能性香料医学会
副理事長 福沢嘉孝